これからの宝巌堂の方向性。
考えるべきはやはりエネルギーのこと。
身近な電力のことです。
ここ新潟県も海沿いの柏崎市には
東京電力柏崎原子力発電所があります。
万が一のことがあった場合は
偏西風に乗って、当然中越地方にも
今問題になっているようなことが起こるでしょう。
こうした問題はもはや人ごとではありません。
新潟県は、とても微妙な位置にあるのだなーと
様々なニュースを見ると感じます。
電力は東北電力を使用していて、
東北電力管内では、一番使用率が多いらしい。
ということは、新潟が電気を使いすぎると
被災地東北に迷惑がかかる。(という、私の理解)
でも、
新潟には柏崎原発があり、
関東に電力を送っているという、
なんだかえらく不思議に聞こえる現象があります。
実はつい数年前まではく知らなかったのです。
地元で作っている電力は新潟で使っているのかとばかり
思っていました。
一昨日、
国民一人一人の努力によって、
電力制限令が解除されましたね。
ニュースを見ていたら、
それでも企業では、これからもこの体制を続ける、とのこと。
日本人ってすげぇ。
さて、
宝巌堂でも、震災以来、さまざまな節電対策を
自分でも、そしてお客さまにも協力していただきました。
自分たちの節電は普段の使い過ぎを見直せば、
いかようにでも抑えられるでしょう。
でも、お客さまにもお願いするとなると、
様々な問題が発生します。
たとえば、客室冷蔵庫のスイッチを入れないこと。
(ご希望でご利用いただけます)
たとえば、パブリック部分の微妙に暗めなこと。
(日の光が微妙に美しいんですね)
たとえば、クーラーや室内の照明を点けてお迎えしないこと。
(ご案内してすぐ点灯します)
そして、それらを、客室案内として、お客さまに提示させていただいたこと。
などなど。
サービス業として、悩みました。
これでいいのか?と。
これじゃ、だめなんじゃないかと。
そして、
やっぱり、このままいこう、
今はそう思っています。
自分たちが
‘7月新潟福島豪雨’と名付けられた災害にあってから
なおさらそう感じるようになりました。
無理はしない、
もちろん、お客さまにも強要はしない、
そして無理はけっして、していただかない。
宝巌堂が非日常の宿であったなら、許されないことかもしれません。
けれど、私たちは
‘日常のちょっと延長の宿’としてお客さまをお迎えしてきました。
お客さまにここで、1日でも過ごしていただくことは
‘生活をする’、ということ。そう考えています。
だからこそなおさら、
多大な不自由がないなら、
このままでいこう、と。
その分、
私たちは今よりもっと居心地のいい’家’を目指して、
宝巌堂を設えていこうと思います。
ご希望、ご提案はなんなりと。
応えられるようにがんばるります!
氷水のポットは好評のようで、ほっとしました。
冬でもひゃっこいお水飲みたいですよね。
続ける予定です。