雪シンポジウムの時、
こんな話をさせていただきました。
雪を見に行くのが目的とおっしゃるお客さまに
どうしたら最高の状態で雪を眺めてもらうことができるのか?
出した結論のひとつは、
‘雪の中へ出るのに’らしい’いでたちを提案する。
例えば、藁の長靴とか、綿入れ半纏。’
でした。
でも、実際に藁靴を作ってくれる人がいるんだろうか?
本物の山笠を作ってくれる人がいるんだろうか?
こうした問いかけに、
たくさんの方が情報をくださいました。
そして、ご縁はつながり、またつながり、
今日は、なんと、
わら細工をお仲間と作っていらっしゃる方のところへ行ってきました。
ご紹介くださったのは、松浦文子さん。
魚沼市の地域支援員をなさっています。
彼女が雪シンポジウムに参加されていたご縁でした。
向かった先は魚沼市旧入広瀬村。
天気予報でも別格で登場するほど、
積雪の多い地域です。
ま、栃尾又の私が言えたことじゃないけど・・・。
こちらは只見線の入広瀬駅。
何と向かう途中で、この只見線と並行して走っちゃって!!!!
一人で大騒ぎでした!
お邪魔したのは浅井福次郎さんのお宅です。
なんと浅井さんは昨年、
わら細工で魚沼の達人に認定されておいででした!
奥さん。
‘撮るなてぇ、やだぁ’って。
福次郎さんわら細工を。奥さんは編み物を。
2人で向かい合ってそれぞれの手仕事。素敵です。
そこへ、お仲間の親分が登場?!
宝船も作るし、山笠も作ります。
みんないい顔してるなー!
わら細工を作るには時間がかかります。
まず素材となる肝心のわら。
調達してもすぐには作品には使えません。
天日に干して、
それから色が変わらない様に、暗い部屋で保存。
そのための部屋もあるんです。
伺った時は、山笠の縁に使う竹を細く割いているところでした。
ひゃー、これを見ただけでもその作業の細かさがわかります。
スーパーで売ってるのとは明らかに違う。
そして、こちらはスッペ。
これが’わらぐつ’だとずーーっと思い込んでいましたが、
これが’スッペ’というのです。
ちなみにこれはこういう色のビニールひもで編んだんですよ!
すごいしっかりしていて、これなら温泉に行く道中くらいへっちゃら。
昔は、
自分で履くスッペは自分で編んだのだそうです。
それを履いて学校に通っていた。
この道、もう70年以上ということですね。
話を伺いながら感動することばかり。
私たちが訪ねるというので奥さんが珍しいものを用意していてくれました。
キノコ(あー、名前失念!)のから揚げ。(黒いやつです)
すごい大きなキノコですが、これを割いて、干して、
下味をつけて、片栗粉で二度揚げ。
ポリポリしてて超美味しい!
こういうの、みんな食べたいだろうなー。
サイズも履いてみなくちゃわからないので、
ひとまず一つ作成をお願いしました。山笠も一つ。
なんせ材料も問題もあるので、2年越しの計画です。
来年の冬には揃ってデビューできるといいなぁ。
スッペを履いて、
山笠をかぶって、
半纏を着て、
温泉へ向かう。
あーー、想像しただけで、
ワクワクでしょ!
それにしても、
年寄りっしょのチカラは本当にすごい。
謙虚で、気負いがなく、
ものすごく物知り。
教えてもらいたいことがたくさんでした。
栃尾又温泉 宝巌堂