’田舎の我が’家’から、
’心がほどける 五感を愉しむ’、
そんな場所を作ろう、と、
日々思いながら、お客様をお迎えしています。
それは何よりも、
私たちも、スタッフも、
それこそが、自分たちが望んでいる感覚だから。
こういうところで休みを過ごしたいなぁ、と。
最近あるじとよく話すことは、
湯治の役割について。
昔は、体を治すことが湯治と言われるものだったけれど、
今は、それとともに、
日々の生活のストレス、忙しさ、わずらわしさから来る、
心の疲弊を少しでも取り去る、
それが湯治なんだね、ということです。
いわゆる’現代湯治’というのはそこを指しているのですね。
実際、お客様を拝見していても、
体のどこが悪い、という方はそう多くはありません。
それよりも、
一人になりたくて来た、
疲れすぎて栃尾又に呼ばれた、
エネルギー補給しに来た、
野菜が不足してるから食べに来た、
何もしたくなくなったので湯治に、
理由は様々だけれど、
皆さん、一様に、とにかく、
疲れた~~、んだな。
今日、
2泊されたお客様がお戻りになられました。
宝巌堂のお客様としては最年少の22才!
なんと娘と同じ大学の同じ学部の、後輩にあたる。
ちょっとウキウキしちゃいましたよ。
とはいえ、
本当にひとり旅、飽きない?大丈夫?
と、思わず伺ってしまいました。
すると意外な答えが!
’飽きませんー、すっごくのんびりしています!’
そしてよく寝れた、とのこと。
’ひとり旅、してみたかったんです。
人と合わせるのってたいそうなこともあるし、
一人だとなんでも好きなようにできる。
楽ですよね~~!’って。
そうかーそうだよね、疲れた、とかじゃ、
ないよね。
老いも若きも年代に関わらず、
現代社会においては、
ひとりになる、ということは
案外難しいのかも。
だから、ひとり旅。
今日発売の
OZmagazineの、
OZ Trip(オズトリップ)
この号の特集はまさに’温泉ひとり旅’です。
ひとり静かに瞑想する時間。
それは、
家を離れないとできないのかも。
私もそうです。
休みになると、ウチにはいない。
どんなに体は疲れていても
いつもの環境を抜け出す。
それがリフレッシュ。
行き先が
繁華街でもデパートでも飲み屋さんでも
そして、
自然豊かな温泉地でも
どこでもいいのです。
湯治の持つもう一つの効果は
この’転地療法’なんです。
選んできてくださるお客様にとって
そんな場所でありたいなと
心から思うのでした。
見つけてくださってありがとう。