10月1日から12月31日の
新潟ディスティネーションキャンペーンのこの期間中に
すべての宿泊プランにご提供できる、その一品を
’にいがたお宿の晩ごはん’にエントリーする、という
決まりがありました。
最初に考えていたのは、
冬の名物、’越後もち豚の豆乳しゃぶしゃぶ’
でも、これはプランが限られているし、
しかも、
10月1日からはお出ししていない。
だって、雪が降りそうになって
寒くなったら、お鍋するんだもんね!
というのが私の決まりだからなぁ。
どうしようかなぁ、
参加するに珍しく手を挙げたから
まさか、やーめた!なんて言えないし。。。。
と悩みながら忙しくしてた8月。
そんなこんなで、
秋の声が聞こえてきて、
ちょっと涼しくなってきたら
食材がチラリちらりと変わってきました。
やっぱり、野菜の顔を見ないと、
何をその季節に作っていたのか全く思い出せないんですね。
里芋が出て来たら思い出したよ!
そうだ!
ばあばのごった煮じゃん!
ほぼすべて魚沼の野菜。
魚沼の煮物の定番、打ち豆。
これはお客様からよく質問される素材なんですよ。
そしてこれにまつわる、
ガストロノミー(美食学)には欠かせない、
’ストーリー’
ばあばのごった煮には、それがたくさん詰まっているんだった!
背伸びはできない。
年令を重ねてようやくできるようになった、
ばあばのごった煮です。
ばあばのごった煮ストーリー:
サイトにはこう書きました。
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東京から魚沼に嫁いだ女将は
結婚当初まったく料理ができないと言っていいくらいの腕前。
ばあばと一緒に台所仕事を一緒にするうちにだんだん料理が楽しくなってきました。
東京から魚沼へ戻ってきた当初は、
宝巌堂の料理は全部手作りでしたが、やっぱり、
旅館料理といった感じで、美味しい野菜は陰の存在でした。
その中で野菜大好きの女将が’これ美味しい!’と思ったのがまさに、
’ばあばのごった煮’
材料は里芋、人参、大根、あづま揚げ、キノコ、そして大事なものは’打ち豆’です。
味付けは、美味しい出汁と味噌のみ。
みりんや砂糖入れません。
なのに出来上がりは野菜のまろやかさが味噌と合わさってまさに、ばあちゃんの味。
私が作るようになった時、主人が味見をして一言。
’味が若いな・・・’
そう、これは、年季の入ったばあちゃんがことこと、ことことと
落ち着いてじっくり煮ることで
その優しさも伝わる、魚沼の味なんですね。
今は女将が作る’ばあばの味’
もう若いとは言わせませんよ!
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今年も最初のごった煮をしました。
慌てない、慌てない、
心にゆとりをもって、
優しく煮よう。