宝巌堂の夏のお料理の中で、
一番手の込んでいるもの、と言ったら、
それはもう、あるじの作品’新生姜のはさみ揚げ’が
ダントツでしょう!
野菜料理は思いがけず手間がかかります。
‘なんだか毎日、茄子とキュウリばかりいじってる’なんて
つぶやく日々は真夏のある日。
あっという間にこんな日々はいつのことだったやら、と、
いきなりキュウリの姿を見なくなります。
夏も終わりだよねー、と感じる瞬間です。
さて、今年は夏は始まったばかり!
あるじのこの細かい丁寧な仕事も始まったばかり!
先日入荷した葉生姜はあまりに小さかった。
いつもはこれくらいの大きさのものを使います。
実際の大きさもホントに小さくて、これでは酢漬けにするしかないというくらいでした。
それでも処理をしなくては!
この生姜の処理は容易ではない。
生姜の薄い、あるかどうかわからないような皮を包丁の背で削ぎます。
これを始めると途端に、あるじはむせて、花粉症状態です。
綺麗になった生姜を半分にして、また更に半分。
そこにはさみものをして、粉を付けて、天ぷらにします。
これはもうあるじにしかできないお料理なのです。
‘どうやって作るの?’のご質問をよくいただきます。
そして、お答えすると決まってお客さまはこうおっしゃいます。
‘やっぱり、ここに来て食べます!’と。
その気持ちがよーーくわかる私でした。
ところで、
今日は茄子漬けと枝豆が大盤振る舞いの食卓でした。
なぜかというと、今日は娘帰省中ー。