懐かしいと思うもの 懐かしいと思うこと

4月10日。

今日は天皇陛下の結婚記念日なんですよ。

今日、テレビでそう言ってたので、思い出した!

そう、林檎屋両親も今日が結婚記念日です。

父は亡くなったので、特にお祝いはしませんが、

母は覚えているだろうか、ふとそんなことを思った夜です。

最近、お客さまと浅草の話になり、

そして、営んでいた林檎屋果実店の話題になり、

子供のころの思い出が、本当に久々に口に出ました。

大学生になるまで、住んでいたのは

6畳一間の狭いアパートの1室でした。

妹が生まれてからかなぁ、

ちょうど真ん前の部屋が空いたので、その部屋も借りました。

小さいアパートの狭い廊下を挟んだ、

6畳一間の部屋、二つが

林檎屋家族の住まいでした。

広くなって、すごく嬉しかったのを思い出す。

台所は、小さなガスコンロが一つだけ。

そこですべてをまかなっていた。

今のようにコンビニもなく、お惣菜も売ってない。

餃子もコロッケも、

そうそう、苦手な食べ物だったけど、

イワシのつみれ汁、なんてのも手作りしていたっけ。

フードプロセッサ―なんてない時代、

トントンとたたいてた包丁の音が妙に鮮明に聞こえます。

狭いし、

外見もあまりきれいじゃないし、

思春期にはそれがちょっと恥ずかしくて、人には言えなかった、

そんな住処だったけれど、

でも、何不自由なく育ててくれた。

懐かしいもの、懐かしいこと、あれこれ。

例えば、ティッシュ。

ティッシュなんていう言い方、してない、チリ紙!

なぜか、茶箪笥に鎮座していたこと。

アパートだったので、

共同の炊事場に持って行って茶碗を洗う。

それは私のたまの役目で

たまにしかやらないのによそのおばさんに褒められたこと。

廊下を思いっきりどたどた走って

そのおばさんたちにお尻をひっぱたかれたこと。

でも、夜中にひとりでトイレに行くとき、

あまりに怖くて、やっぱり思いっきり走って行ったこと。

炊飯ジャーはまだなくて、

炊いたご飯はコタツで温めていたこと。

炊き立てご飯にバターをかける!その美味しさ!

三ツ矢サイダー、1本30円を買って、

レモン一個を絞って、氷たっぷりのグラスに注いで飲む!

これが小学生の私の夏のお楽しみ!

思いをはせ始めればきりがない。

そんな、

昭和の家庭の日常の景色が、

たまに鮮やかに私の前に飛びだして来ます。

こんな家族の節目の日には。

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