今現在行われている、
ディスティネーションキャンペーンで、
’にいがたお宿の晩ごはん’に、
’ばあばのごった煮’を引っ提げて(てほどでもないが)
宝巌堂も参加しています。
’美味しいストーリーがあります’
の一言で始まるこの企画。
ばあばのごった煮にまつわるストーリーを書きながら、
つくづく思い出していました。
私にとって宿のごはんを作るというのは
ばあばの存在なしにはできないということ。
だから、どんな料理を作るときでも
’ばあばの名言’がすぐに頭に浮かびます。
たとえば、
’味噌と砂糖はだいたい同じくらい入れる。
最近は甘いのがヤダと言って砂糖を少なるするけど、
それじゃ、いっそうまくねぇ’
(それじゃ、全然美味しくない)
里芋の皮は、
残らないようにきちんと剥く。
ちょっとでも茶色がついていちゃだめだ、
と言って、わりとがしがし、皮を剥いてた。
親芋は、親芋だけで煮ると美味いんだ。
他のモノを入れるとうまくない。
まずは芋だけを柔らかくなるまで煮て、
そしたら味噌をいれるんだよ。
などなど、
これはもはや、私の財産です。
私もこれを聞かれればどんどんお伝えしています。
あくまでも
ウチのばあばのやり方なので、
必ずしもそれが正しいとは言えないこともあるかもですが、
それは、それ。
だって、宝巌堂のストーリーだからね。
ばあばのごった煮ストーリーを読んでくれた、
仲良しの作務衣屋さんが、
’これは食にまつわるエッセイ’ですね、
って言ってくれた。
(彼女は物書きのセミプロ!)
それを聞いたら、
なんだかすごーーく温かく、懐かしく、
とてもうれしくて、
’食にまつわるエッセイ’を
少しずつ書こうって決めました。
おかず、おやつ、駄菓子、ごちそう、
あの時どんな場所で、
どんな人と一緒に
この’食’を愉しんだのか。
食のストーリーは
自分の今までの人生を振り返ることでもあるなぁ。