栃尾又温泉はラジウム(ラドン)の含有量日本第2位の、天然ラジウム温泉です。 源泉のすぐそばに湯小屋を作り掛け流ししています。湯に浸かると、始めはひんやり、だんだんホカホカしてきますよ。
トリチウム検査によると、栃尾又温泉のお湯は約43年ほどの時間をかけて湧き出ているそうです。43年前の雨水が岩の割れ目を通り、この長い旅の間にラジウムを含んだ雨水ができあがり、温泉として湧き出ています。またこれが空気に触れるとラドンとなってお湯の中から空気中へと放出されます。このラドンを吸い込むことによって、血管を通り全身をめぐり細胞に吸収されます。
最近の研究の結果、ラジウム(ラドン)の最大の特徴は「抗酸化作用」だと判ってきました。鉄が錆びてゆくのと同じように、人の身体も酸化して痛んでいきま す。ビタミンA・C・Eを摂るのと同様に、抗酸化作用を持った温泉は身体を酸化から守り、蘇らせてくれます。
温泉に浸かっていると体中に泡がつくことがあります。唯一目で見える栃尾又温泉の特徴ですが、これが遊離炭酸ガスなのか、毛穴から出た空気に作用して出たラドンなのかは科学的にはまだ解明されていません。
温泉と一口に言っても多種多彩です。温度が高く冷まさないと入れなかったり、逆に加熱しないと入れない冷泉だったり、においが強かったり、成分が強く短時間しか入浴が許されなかったり。
栃尾又温泉の源泉である「栃尾又ラジウム泉」は、無味無臭・無色透明・湧出温度37度・浴槽湯口温度35.0度、そしてラジウムを含んでいることから温泉と認定されています。またその他の含有成分が非常に少なく、酸化還元電位も人と同程度です。もしこれらの成分が強いと2~3時間の入浴で湯あたりを起こしてしまいます。また、 温泉の温度が高いとラドンはどんどん空気中に揮散してしまいますが、冷ますことも加温することも必要のない人肌の温度で自然湧出しています。
ラジウム泉浴の効果のほとんどは、呼吸器から吸って血液中に吸収されることです。(もちろん入浴中は浮力が関節への負担を和らげてくれる効果もあります。)ぬる湯であるが故に長時間の入浴ができ、その間ラドンをたっぷりと吸うことができ、栃尾又温泉はラジウムにとって最高の条件で湧出していることになります。
私たちが「これは奇跡の温泉だ」と感じている理由が上記の特徴です。そして程よく山奥に入ったこの栃尾又に湧いてくれているのですから感謝感謝です。まさに長湯のためのぬる湯、湯治のためのラジウム泉です。
「霊泉授子宝」と謳われた栃尾又ラジウム温泉。栃尾又温泉は昔から’子宝の湯’としても知られています。温湯に長くつかることで、体の表面だけでなく、芯から温まるからです。
私も栃尾又温泉の恩恵を授かった1人。もう十数年前、「ちゃんと入ると赤ちゃんができるよ!」とばあばに言われ、カラスの行水の私も頑張りました。そんなある日のこと、「なんだかちっともあったまらないよ。それどころか、お腹が痛い。おへその周りが引っぱられる様な感じだよ。」と、一緒に入っていたばあばに言うと、冷えたのかもしれないから、と早々にその日は退散。翌日、続けて入らなくちゃ、と頑張って温泉に行きました。でも、また暖まらない。変だぞ、栃尾又温泉。そんな日が続いたある日、なんと妊娠が判明。これにはびっくりしました。当の本人が気がつかなくても、温泉が教えてくれていたのです。
湯口の源泉35.5℃、浴槽温度が34~35度。 体温と同じか少し低いくらいですのでたっぷりと湯治ができます。1~2時間はお入りください。 初めての方は40℃ほどに加熱した「上がり湯」で身体を温めてからお入りになると良いでしょう。15~20分でブルブルっときたら、また上がり湯へ。 慣れてくると30~40分は浸かっていられるようになります。常連のお客様は平気で2~3時間浸かっています。ただし湯船への出入りは波を立てないよう、静かに移動してください。波が立つと身体が揺れてしまって落ち着きません。 半瞑想状態でお入りになっている方もいらっしゃいます。他の方の邪魔にならないようにしましょう。1日8時間程度でしょうか。1日数回に分けながら、1週間程度湯治すると効果が大きいと言われています。色も匂いもない温泉ですが、長時間の入浴は思ったより体力を使い疲れます。ご自分の体調に合わせてご利用ください。一夜湯治のお客様も、この時とばかりに無理をしていっぺんに何時間も湯治をしてかえって疲れが残ってしまうこともあります。2時間を2回、合計4時間入れば良しとしましょう。
※鉱水1kg中の成分、分量及び組成